motemath

数学をやればモテると信じてた

tan 1は無理数か

息子のスイミングスクールを見学しつつtwitterをいじっていたら次の問に遭遇した。

問題
 \tan 1^\circ 無理数か。

どうやらかなり有名な問題らしい。息子の泳ぎを眺めつつ考えたのがコチラ。

\tan 1^\circ有理数とすると、加法定理を上手く帰納的に使って \tan 2^\circ, \tan 3^\circ, \cdotsなど  \tan n^\circ有理数であることが導ける。ところが  \tan 30^\circ = \frac{1}{\sqrt{3}}無理数なので矛盾。

よって \tan 1^\circ 無理数だ!

大事な部分の証明
 \tan k^\circ 有理数であるとする。このとき

 \displaystyle \tan (k+1)^\circ = \frac{\sin(k+1)^\circ}{\cos(k+1)^\circ}

 \displaystyle = \frac{{\sin k^\circ}{\cos 1^\circ} + {\cos k^\circ}{\sin 1^\circ}}{{\cos k^\circ}{\cos 1^\circ} - {\sin k^\circ}{\sin 1^\circ}}

 \displaystyle = \frac{{\tan k^\circ}{\tan 1^\circ}}{1-{\tan k^\circ}{\tan 1^\circ}}

有理数加減乗除で得られる数は有理数なので、 \tan 1^\circ \tan k^\circ有理数ならば  \tan (k+1)^\circ有理数である。

息子の水泳時間の良い暇つぶしになった。