motemath

数学をやればモテると信じてた

復活しました

仕事が大変忙しい時期だったものですから、しばらくこっちの世界から遠ざかっていました。

ぼくの本業は化学工場の安全管理で、自分の得意だったり好きだったりする諸々から、ある意味で最も遠いところに暮らしているわけで。 でも忙しければそちらに専念しなければならない。ようやくまたこっちで遊べる余裕が出てきたかな。

初一本!

今日は近隣の道場で集まって練習試合。我が息子も試合に出させていただきました。剣道を始めてからおよそ2年。初めて試合で一本を取ることができました。試合には負けてしまったけど、大きな大きな一歩です。おめでとう!

ubuntu 16.04LTS on Coffee Lake

たまにはパソコン関係のことも。

ubuntuとはOSの名前で、無料で提供されている、Linuxディストリビューションです。16.04はそのバージョン、LTSはLong Term Support ということで長期間サポートが保証されていることを示す符号。

よっぽどの物好きでない限り、この手のOSは古くてwindowsが普通に動かなくなったような、疲れきったPCを復活させる手段として利用するケースがほとんどだと(偏見を持って)思っていたわけですが、私なんかは物好きなので、新しいPCに早速このubuntu16.04.03LTSをインストールしてみたわけです。スペックは

  • CPU : Intel Core i3-8100 (3.6GHz) ※第8世代、通称"Coffee Lake",新しい
  • マザーボード:Z370 Pro4 ←第8世代対応はこれしかない
  • メモリ:4GB×2
  • グラボ:なし

という超シンプル構成。だが、これが動かない。いや、動く、すごーくゆっくり。おいおい、こっちは新品のPCだぞ、しかもスペック十分じゃないか、これは一体どうしたことだ・・・と思っていたら、まさかの「新品」であることが仇となるケースでした。

問題は、新しいCPUである Coffee Lake にUbuntuLinux カーネルが対応していなかったこと。 これを解決するのに随分と悩んだ。

やり方はhttps://www.kernel.org/で最新の安定版のバージョンを確認して、そいつを下の方法にしたがってインストールするだけ。でもこれを発見するの、すごーく大変だったんですってば。

askubuntu.com

ちなみに最新安定版はココで探すのがいいですよ。右上の黄色い看板(?)"Latest Stable Kernel"参照。

wget http://kernel.ubuntu.com/~kernel-ppa/mainline/最新版ver./***.deb

と読み替えてください。

tan 1は無理数か

息子のスイミングスクールを見学しつつtwitterをいじっていたら次の問に遭遇した。

問題
 \tan 1^\circ 無理数か。

どうやらかなり有名な問題らしい。息子の泳ぎを眺めつつ考えたのがコチラ。

\tan 1^\circ有理数とすると、加法定理を上手く帰納的に使って \tan 2^\circ, \tan 3^\circ, \cdotsなど  \tan n^\circ有理数であることが導ける。ところが  \tan 30^\circ = \frac{1}{\sqrt{3}}無理数なので矛盾。

よって \tan 1^\circ 無理数だ!

大事な部分の証明
 \tan k^\circ 有理数であるとする。このとき

 \displaystyle \tan (k+1)^\circ = \frac{\sin(k+1)^\circ}{\cos(k+1)^\circ}

 \displaystyle = \frac{{\sin k^\circ}{\cos 1^\circ} + {\cos k^\circ}{\sin 1^\circ}}{{\cos k^\circ}{\cos 1^\circ} - {\sin k^\circ}{\sin 1^\circ}}

 \displaystyle = \frac{{\tan k^\circ}{\tan 1^\circ}}{1-{\tan k^\circ}{\tan 1^\circ}}

有理数加減乗除で得られる数は有理数なので、 \tan 1^\circ \tan k^\circ有理数ならば  \tan (k+1)^\circ有理数である。

息子の水泳時間の良い暇つぶしになった。

ハッピー数(つづき)

ハッピー数はそれほど興味深い数ではないが、これでも真面目な数学の対象となっていることが偉い。次の定理が証明されている。

定理
任意の長さの連続するハッピー数が存在する

連続する最小のハッピー数は31,32で長さは2だ。長さ3の連続するハッピー数は1880,1881,1882。長さが5になると44488, 44489,44490,44491,44492が最小の組み合わせである。上の定理はこんな風に連続するハッピー数を探していくと、好きな長さの連続する組を見つけることができると言っている。そう、それが1億でも。

・・・すごいなぁ。

この事実もすごいけど、こんなことを真面目に研究した数学者がいるということもすごい。この証明は意外に短い。

気になる人はコチラ:
元の論文(英語)
インテジャーズのわかりやすい解説(日本語)